SUNRISE REPORT

的野のこと ワークチョップ報告 チョップ村開墾キロク

ナッツ博士の的野動物レポ!~アナグマとタヌキのお話し~

みなさんこんにちは!ナッツ博士こと原谷明弘です。
前回に引き続き的野の動物のことについて解説していきたいと思います‼

今回は何かと混同されるイタチ科のアナグマとイヌ科のタヌキのお話です。



ニホンアナグマはイタチ科のアナグマ属の動物で胴はずんぐりとしており、 短くクマのような四肢を持っています。
このするどい爪の生えた前足で巣穴をほります。
イタチ科ですがあまりイタチとにていませんね!



体長40~80㎝ 体重12~16㎏ 寿命10~15年

f:id:sunrise_chop_matono:20160524125256j:plain

f:id:sunrise_chop_matono:20160524125307j:plain



 

アナグマは5~6頭の家族で生活をし地下2~3mのところに最大50m以上、最多50個以上の出入り口をもつ巣穴を形成します。
この巣穴は何世代にもわたり掘りすすんでゆき、そして受け継がれてゆきます。
また、あまりにも広大なためタヌキやキツネなど他の動物が住みつくことがあります。

アナグマには実に興味深い生態があるようで、それは母親が娘に対して花嫁修行をさせるということです!母親は秋ごろになると子別れするのですがそのときにメス(娘)を一頭だけ巣にのこします、
そして一緒に生活しながら母親が生んだ子供の世話や狩などをして子育ての訓練をさせます。








お次はなじみ深いようで意外と知らないタヌキのお話しです‼

ホンドタヌキ
ネコ目(食肉目)・イヌ亜目・イヌ下目・イヌ科 体長40~50㎝体重3~5㎏ 寿命5~8年

 

f:id:sunrise_chop_matono:20160524125249j:plain

▲タヌキの冬毛

 

 

f:id:sunrise_chop_matono:20160524125239j:plain

▲タヌキの夏毛

 

 

タヌキは昔から日本人にはなじみ深い動物で、伝承・文学・童謡・工芸・現代のサブカルチャーにいたる多くの文化に用いられ、またキャラクター化しています。
そのためタヌキは知っているけど正確な姿を知らない・見たことないという方も多いのではないでしょう00か?


実は意外にもタヌキは生物学的・世界的に見てかなり特殊な動物なのです!
海外ではパンダやコビトカバクラスの珍獣であると認知されており、動物園では大変人気があるようです。



タヌキはイヌ科のなかでも原始的な特徴を残しており、特に縄張りというものを持たず、一夫一妻で基本そのパートナーと一生を共にします。
そして、水辺や湿地に適応しており水かきのある足で上手に泳ぎ水生生物を捕らえます。
また、イヌ科のなかでも珍しく木登りができます。
有名な生態として擬死(狸寝入り)や、ため糞をします。
ため糞とは複数の個体が同じ場所に糞をする共同トイレのことです。




このように日本人となじみ深くイヌ科のなかでもかなり変わり者のタヌキですが、なぜかアナグマとタヌキはよく混同されます。
しかも、おたがいに“ムジナ”という別名でよばれており、アナグマ肉を調理してつくった汁物のことを“タヌキ汁”といったりとまぎらわしいことになっています。
これは、この二種類の見た目に類似点が多いこと(目の周りのクマ・短足・ずんぐりとした体型など)それと生態と生息域がかぶっていること(たがいに疑死ができアナグマも小規模ながらため糞をすること、アナグマの巣穴にタヌキが住み着くこと)などが原因でしょう。
そして、タヌキはアライグマとよく混同され、アナグマハクビシンと混同されてしまいます。
とてもまぎらわしいですね...。

 

 

f:id:sunrise_chop_matono:20160524125224j:plain

 

▲四種の比較図。体型はあまり似ていませんが、どれも特徴的なクマや模様のある顔つきをしています。

このように動物には進化の過程や生息域の関係で偶然見た目や生態が似てしまったりすることがよくあります。このことを“収斂進化”(しゅうれんしんか)というのですが、例をあげるならイルカとサメやウマとシカなど、生物学上ほとんど関係がなくても似てしまったりするのでとても不思議ですね!






それでは次回は生物学上近しいはずなのにあまり似ていない二種類の動物のお話です!
そして、的野とかかわりの深い動物でもありますのでまた次回の投稿をお楽しみに‼