的野の秋のはじまり
暦の上ではもう秋ですが、まだまだ残暑が続きますね。
それでも、雲のかたちが秋めいてきたりして、少しずつ秋の気配を感じますね。
的野にも、秋のはじまりを見つけました。
最近、的野では田圃にイノシシが出没して困っていました。
ようやく穂が実り始めた稲。
ここまで、手植えをし、雑草をつみ、タニシを除けてきた無農薬の稲。
秋には収穫と迫ったところでイノシシにふみにじられたら
たまったものではありません。
日常で、お金で食べ物を買っていると、この感覚はなかなかわかりませんが
想像してみてください。
あなたは1年を通してまかされた大きな仕事を抱えているとして、
あとほんの少しで完成というところで何者かによって書類やデータ、バックアップまで壊されてしまう。
農家さんにとって、畑が荒らされるのはそれと同じことです。
そんな中、的野に通っていると、なんだか秋のにおいがしました。
季節の変わり目ってにおいを感じますよね。
春は土のにおい、夏は雨上がりに強く感じますね。
冬はツンと冷えた空気のにおい。
秋のにおいはどこからくるのだろう。
そのにおいを辿っていると見つけました。
お米の稲に穂が実り始めていたのです。
そして気付きました。
最近、イノシシが田圃に近づいてくるのは、一番にこの穂の香りに気付いていたのだと。
イノシシはただきまぐれに荒らしに来たのではなく、ちゃんとわかっていたのです。
何事も繋がっているんだな〜と思いました。
イノシシは困るけれど、地球で起こる全てが繋がっていると考えるとすごいことです。
田舎のおばあちゃんは、季節の花や草や虫を見下ろしたり
空を見上げて「そろそろ時期だね〜」といいますがわかっているのです。
的野の方々にもいろんなことを教わります。
それをまた改めてお伝えしていきたいなと思います。